ジト目のレアコイルちゃん!

レアコイルの磁力線を利用して、パソコンのデータを破壊する事件が多発しているという。

SMB2019から考察する 2019年新殿堂レギュレーション環境

2019年4月から11月にわたって行われたSMB2019の結果から、最新の新殿堂環境を考察し、どのように変化しているかを読み解いていきます。

 

 

 

調査対象デッキ

予選大会上位入賞デッキと、本選参加者が使用されたデッキを調査対象とします。

 

リムーブグドラ(4月予選優勝レシピ)

KG型スライ(4月予選準優勝レシピ)

イノムーフーディン(6月予選優勝レシピ)

リザードン(6月予選準優勝レシピ)

ひかるライチュウ(8月予選優勝レシピ)

鋼ラッキー(8月予選準優勝レシピ)

ルギアホウオウ(10月予選優勝レシピ)

エンテイカルゴ(10月予選準優勝レシピ)

わるいオニドリル(SMB2019本戦優勝レシピ)

わるラフブラッキー(SMB2019本戦準優勝レシピ)

ひかるライチュウひかるカブトプス(SMB2019本戦3位レシピ)

オーダイル(SMB2019本戦4位レシピ)

グドラベトン(SMB2019本戦5位レシピ)

マチスのラッタエリカのウツボット(SMB2019本戦6位レシピ)

ルギアホウオウ(SMB2019本戦7位レシピ)

プテラカポエラー(SMB2019本戦8位レシピ)

わるいライチュウ(SMB2019本戦9位レシピ)

 

 

 

 

採用レギュレーションについて

本大会は旧裏面新殿堂レギュレーションを用いて行いました。このレギュレーションは旧裏面で公式大会が行われていた時のレギュレーションの雰囲気を生かしつつ、かつゲーム面において問題のあるカードを一部規制したり、ランクを細分化してデッキ選択の幅が出やすいように作られております。 
 
 
 
 
 
殿堂ランクカード使用率
 
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灰色背景:前年度採用カードで今年度は不採用カード
 
 
昨年度と同様、「突風」や「ポケモンぎゃくしめい」といった相手のベンチポケモンを呼び出すカードに殿堂ランクが集中している中で、「超エネルギーリムーブ」「マルマイン(第一弾)」「ブビィ(neo1)」「ププリン(neo2)」の採用が上昇しています。
 
「超エネルギーリムーブ」は相手のポケモン1匹に貼られているエネルギーを2枚剥がすカードです。「マルマイン(第一弾)」で加速するポケモンに使用することで瞬間的に動きを止め、先行されても試合をひっくり返すことができます。SMB2019ではひかるライチュウデッキを筆頭にマルマインの使用率が上がっており、場を壊滅させられて一気に試合を決められてしまうことを恐れての採用と考えられます。旧裏が現行レギュレーションであった頃は「リサイクルエネルギー」と共に使用されていたカードですが、2枚とも殿堂ランクがかかった昨今では、このカードと「エネルギーリムーブ」を併用した型、「ダウジングマシーン」「ヤドン(化石の秘密)」等で使い回す型など研究が進んでます。個人的には2020環境で何かしら一つの答えが見えてくると思っています。
 
 
マルマイン(第一弾)」は前のめりで攻めていくデッキに用いられるカードです。ひかるライチュウやスライデッキで採用されました。特に「メタモン(拡張シート)」と併せたデッキはひとつの型として完成したほどです。上記のアタッカーでなくても「イノムー(neo3)」と「ウインディ(第一弾)」を併用したデッキや「ドンファン(neo1)」、「わるいゲンガー(neo4)」等、様々なアタッカーに添えられるでしょう。「超エネルギーリムーブ」や「エネルギーリムーブ」が流行傾向のため、エネルギーを剥がされた後にどれだけリカバリーできるかが今後の課題です。第一弾パック収録のため大量の枚数が刷られているカードではありますが、旧裏プレイヤーが速攻する際にまず考察されるカードのため、進化前の「ビリリダマ(拡張シート)」ともどもお店で見かけることが少なくなりつつあるカードです。デッキでは平均2枚採用されています。
 
 
「ブビィ(neo1)」や「ププリン(neo2)」の採用が増えたのはほぼ間違いなく「わるいラフレシア(R)」の考察が進んだ結果です。わるラフポルターがテンプレートと化していたデッキタイプに対して考察し、複数回予選に持ち込んだプレイヤーがおり、そこに負けないためにこれらのカードが採用されることに。「ププリンに殿堂ランクを割かせることが今年の功績」との言葉には重みを感じます。わるいラフレシアのせいでプテラが割を食った格好になったりもしました。
枠の関係上、ベイビィポケモンを不採用とするデッキが増えていましたが、上記の2種類のポケモンがその枠になりつつあります。イントロベイビィポケモンが枠を取って代わられてしまい、通販サイトで値崩れが始まっているのでブビィやピチューを買うなら今が好機です。
 
 
昨年度より採用率が激減したのが「ベトベトン(化石の秘密)」。グドラベトンデッキ以外では採用されませんでした。特殊能力頼りのデッキでは「まきちらせ!ベトベトガス」で、特殊能力に頼らないデッキでは前のめりで殴るための補助カードに殿堂ランクが採用されました。しかしながら、このカードへの対策を怠っていると痛い目を見ることになるため、2020環境ではキングドラ以外の相方を従えて採用が増えるかもしれません。
 
 
 
ポケモン採用枚数
次に各デッキのポケモンの採用枚数を見てみましょう。
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※昨年データ
たね:10
1進化:4.77
2進化:1.54
ベイビィ:0.31
 
SMB2019から比べてベイビィポケモンの採用枚数が増加。
たねと1進化、2進化ポケモンの採用率が減少しています。
 
 
ベイビィポケモンの増加は前述の「ププリン」と「ブビィ」が主な要因です。その他では「エレキッド(neo1)」と「ピチュー(neo1)」が1枚ずつ採用。
新殿堂では入れ得と言われていたイントロベイビィ2種は不採用という結果となりました。
 
 
 たねポケモンは平均8~9枚採用されるという結果に。
背景としてルギアホウオウや鋼ラッキーといったたねポケモン主体のデッキが増えつつも、わるいオニドリルオーダイルといった、たねポケモンを絞っているデッキも増加したことが要因となります。カスミウィニーなどのワンキルデッキがないと判断して、たねポケモンを減らしていることが読み取れます。(もちろんベイビィポケモンを採用して全体数を増やしていることも想定されますが)
 
 
進化ポケモンについてはたねポケモン主体のデッキが増加したことにより減少しています。
ルギアホウオウや鋼ラッキーを除けば数値が高くなっています。その要因としては「ポケモン育て屋さん」を介さず、現物で進化するシステムが取られていることがあげられます。キングドラ系統のデッキではよく見る構築ですが、オーダイルリザードンフーディンでも同様なシステムが採用されていました。
 
 
 
サブポケモン採用枚数
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合計枚数が多いのは「ベロリンガ(ジャングル)」の12枚。
SMB2019はベロリンガの使用者が多かった年でした。
マヒも狙えるアタッカー、そして「ポケモン回収(第一弾)」で手札に回収すればサイドカードも取られずに済む。最高の壁です。
同じように採用数が増えたのが「アンノーンE(PF2)」。ベンチに出した時に任意で手札を戻して4枚引くという特殊能力で手札リフレッシュやドローターボ、わるいラフレシアが場に出ている環境下でのライブラリーアウト防止と多くの役割があります。
もちろん「エイパム(Neo1)」や「コラッタ(R)」も健在です。
昨年度ではランクインしていたドードリオ(ジャングル)やわるいポリゴン2(neo4)は採用者がいませんでした。
 
 
 
トレーナーカード採用枚数
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ドローソースの採用平均枚数は約14枚。
 10枚を下回っているデッキはルギアホウオウ(2種)とエンテイカルゴでした。
最大採用デッキはひかるライチュウデッキで19枚という結果に。
 
 
・オーキドはかせ
本年度はルギアホウオウ、鋼ラッキーがオーキドはかせを使用しませんでした。
 
 
・ウツギはかせ
本年度はひかるライチュウ(2種類)がウツギはかせを採用しませんでした。
 
 
・マサキ
マサキを採用するデッキと、マサキに代わってエリカを採用するデッキで枠が分かれて平均採用枚数が2を下回る結果に。
 
 
・マサキの転送装置
ひかるライチュウデッキでのみ採用。
 
 
・マサキのメール
 ルギアホウオウ(本戦使用Ver)のみで採用。
 
 
・カスミのいかり ★
オーダイルデッキのみで採用。
 
 
・スパイ作戦
わるいラフレシアブラッキーデッキのみで採用。
 
 
・エリカ
SMB2019環境で採用が増えたドローソース。
マサキと併用する型、マサキ不採用でエリカを採用する型とありました。
 
 
どのデッキでも概ね採用されているカード。
鋼ラッキーデッキでは不採用でした。
 
 
・パソコン大暴走
鋼ラッキーデッキのみ採用されていました。
 
 
 
 
 ・準必須パーツ
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・ナツメの眼
昨年度平均採用枚数0.75のため減少。
 
・礼儀作法
昨年度平均採用枚数0.42のため増加。
 
ポケモン交換おじさん
昨年度平均採用枚数3.08のため減少。
 
・リサイクル
 昨年度平均採用枚数1.67のため増加。
 
ロケット団参上!
昨年度平均採用枚数0.50のため減少。
 
・まきちらせ!ベトベトガス
昨年度平均採用枚数0.25のため増加。
 
・夜の廃品回収
昨年度平均採用枚数2.83のため減少。
 
ポケモンギア
昨年度集計実績なし。
杉並環境で焦点が当たったカード。
 
 
 
・入れ替え系カード
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 入れ替え系はこのような感じに。
 
ポケモンいれかえ
 昨年度平均採用枚数0.17のため増加。
 
・ワープポイント
昨年度平均採用枚数0.58のため増加。
 
・ふうせんのみ
昨年度集計実績なし。
 
 
 
・回収系カード
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ポケモン回収
昨年度平均採用枚数1.33のため増加。
 
・スーパーポケモン回収
昨年度平均採用枚数0.17のため増加。
 
・フジろうじん
昨年度平均採用枚数0.17のため減少。
 
 
・スタジアムカード
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平均的に2枚採用がデフォルトになりつつあり。
特訓ジムやセキチクシティジムといった昨年は見られなかったスタジアムが採用されるようになりました。
 
 
 
・エネルギーカード
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ひかるライチュウの1枚が最少で、エンテイカルゴの27枚が最大。
それらのデッキを除いた平均は11.1枚でした。
もし、これから旧裏に興味を持ってデッキを作ろうとしているプレイヤーは、12枚くらいエネルギーにデッキスペースを割いていると考えてデッキを構築してもいいかと思われます。
新殿堂環境では採用の余地がないと思われていたダブル無色エネルギーを採用して勝ちあがったリザードンデッキがあるように、構築によっては殿堂ランクを割いて採用するデッキが増えていくかもしれません。殿堂ランクが重いことを理由に考察を放棄していた部分があるので、本年はしっかりとこのカードを採用したデッキを考察していきたいと個人的に思っています。 
 
 
 
 
手記
以上でSMB2019の上位者のデッキデータの発表を終わります。
 
本来は2019年度末までにこの記事をアップし、1月から3月は考察かつデッキ構築の期間に充てるはずでしたが、気が付いたら3月も終わりにさしかかってました。ごめんなさい。
これを読んでくださっている方にお伝えしたい内容はSMB2018の環境考察の手記欄をご覧ください。あそこに書いてあるのと同内容です。コピペです。
 
 
さて、もうSMB2020シーズンが始まります。
 
今シーズン優勝を飾った人生あまくんがV2を達成するのか、他の参加者が優勝するのか。
運営側のあさりのみそしるを筆頭にビクトリージム()が勝ちあがれるのか、みもも倶楽部は一体どうなるのか、関西からの刺客はあらわれるのか、ニューフェイス参戦なるか・・・。
楽しみでなりません。
 
最後になりましたが、SMB2019を盛り上げてくださった方、携わってくださった方々ありがとうございました。
またSMB2020でお会いしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。