私は想像する。
遥かな荒涼とした大地をひとり行く男。
男の背負っている匣には綺麗な娘が入っている。
男は満ち足りて、どこまでも、どこまでも歩いて行く。
それでも
私は、何だか酷く―――
男が羨ましくなってしまった。
遥かな荒涼とした大地をひとり行く男。
男の背負っている匣には綺麗な娘が入っている。
男は満ち足りて、どこまでも、どこまでも歩いて行く。
それでも
私は、何だか酷く―――
男が羨ましくなってしまった。
ビクトリーポイント使用)
(※ ★がビクトリーポイントを表しています)
(※ ★がビクトリーポイントを表しています)
【ポケモン】
ナツメのスリープ(ナツメデッキ)×2
ナツメのスリーパー(ナツメデッキ)×1
ゴース(化石)×1
ゴース(闇、そして光へ)×3
ゴースト(拡張シートポルターガイスト)×1
ゲンガー(化石)×1
わるいゴースト(闇、そして光へ)×2
わるいゲンガー(闇、そして光へ)×2
ミュウツー(拡張プロモ)×1
タケシのズバット(タケシデッキ)×1
デリバード(目覚める伝説)×1
計:18枚
【トレーナー】
オーキドはかせ×4
ウツギはかせ×4
マサキ×3
クルミ×3
ポケモン交換おじさん×2
ポケモン育て屋さん×1
夜の廃品回収×3
ポケモンいれかえ×2
学習装置×2
パソコン通信×1 ★★
エネルギーリムーブ×2 ★★★★
リサイクル×2
突風×1 ★★
エリカの香水×1
ロケット団の爆発ジム×1
計:32枚
【エネルギー】
超エネルギー×10
計:10枚
【デッキ作成のいきさつ】
「何を隠そう僕らは日本でも指折りの暴力団なんです。その名もビクトリージム」
デリバード杯の開催に伴い、当初は勝ちを意識したデッキを考察していました。
しかしながら、主催者であるネコアルツ氏とのやりとりや、対戦会でお世話になっているてぃら君と考察するうちに「今回は日の目を浴びないカードを使おう」と思いました。
何かないかとネットサーフィンし、敬愛するスイカ氏のブログを拝見していました。
スイカさんのブログは関東でも影響力が大きく、特に最近ではカードランキングが改訂され、オフ会で活躍されたカードが見直されております。
そこで発見したのがナツメのスリーパー。
(お化け屋敷スリーパーと呼んでいました)
このスリーパーをなんとかして使いこなせれば、インパクトを与えることができるに違いない。
特に注目すべきは「よみがえらせる」というわざ。
前回のウツボット杯を終えて、自分の中で消化している中で「使用しないカードをトラッシュに送る」手法が多く見られていることに行きつきました。
それでは、トラッシュに送って安心している
デリバードを負け筋にしてしまえば・・・?
そこで考えたのが、トラッシュからデリバードを復活させ、
狙撃してサイドカードを取得する。
うってつけなのがナツメのスリーパーなのです。
「よみがえらせる」でダメージカウンター(以下ダメカン)を乗せたまま復活させ、なんとかして倒していく。
これによりお相手は無碍にトラッシュにポケモンを送ることができなくなるのです。
しかし、しっくりこない。
わるいクロバットラインに対するケアでデッキが圧迫されてしまい、
まずくはないけどインパクトが薄くしばらく食べなくてもいいラーメンみたいになりました。
ここから、ナツメのスリーパーを活躍させるための
デッキ構築が始まったのでした。
余談ですが、以前からスリーパーを使ったデッキを使いたいなあと漠然と思っていたこと、
加えて魍魎の匣というアニメーションを久しぶりに見て、誘拐事件=ゆうかいはん=スリーパーがつながってしまったことが動機であったりもします。
この約1ヵ月間、ナツメのスリーパーのことだけを考えたわたくしは、匣に詰められた少女を想う登場人物と重なっていたのかもしれません。
【カード個別説明】
・ナツメのスリープ(ナツメデッキ)
このデッキにおいて1ターン目からわざを使用していきたいポケモンです。
今回のデッキで強さを再確認したカードでもあります。
というのも、後述のわるいゲンガーを含めた超ポケモンは大体3エネでわざを使用するため、準備にターンがかかります。
そのため、学習装置を採用して、複数体のポケモンが殴りにいけるようにする必要があります。
学習装置で移行できるのは1枚、そうであるならば事前にエネルギーを貼っていけばいいのです。
そこで、このナツメのスリープです。
特にポケモン育て屋さんを絡めた「わるいゲンガー」で2ターン目に「ひきずりこむ」を宣言すれば、お相手の計画を狂わせることができます。
・ナツメのスリーパー(ナツメデッキ・闇からの挑戦)
このデッキの原点にして頂点。
このカードがないとここまで結論にたどり着けなかったと言わざるを得ないほどです。
当初はスイカさんのブログに記載されている
相手にダメージカウンターが載っていなかったらダメージを与えられないというのが最大の欠陥。
をいかに利点に持っていけるか、つまり「ふりこののろい」に特化した構築を構想していました。
候補として挙がったのが
・ロケット弾の爆発ジム(闇からの挑戦)
・わるいクロバットライン
・バトル場は穴だらけ
この頃は疲れからか3エネでダメカンの数調整して殴れるルージュラくん強くない?
スリープ(R)とわるいスリープ(R)も採用して「ベンチをあやつる」で自滅させればいいんだ。
ああ~早くスリーパーまみれになろうぜとか思っていました。
そんなスリーパー脳な僕の目を覚ましてくれたのがてぃらくん。
てぃらくんもわざわざ僕のためにナツメのスリーパーデッキを組んできてくれました。
あさりさん、その行動にいたく感動しました。
それ以上に感動したのが、てぃらくんがリーリエグッズのために買った光を喰らう闇のボックスからグズマSRが出たことです。
ありがとうございます!ありがとうございます!!
割り勘して箱を譲り受け、地にひれ伏している
その後、てぃらくんのデッキを元にしたうえで、あさりさんの戦術に向き不向きのカードを足し引きし、事あるごとにクソリプという名の相談をして、今回披露した形に収めました。
ナツメのスリーパーのわざは「よみがえらせる」に限定して、不用意に捨てたデリバードを蘇生させて、次のターンにわるいゲンガーの「ひきずりこむ」できぜつさせたり、
ベイビィポケモンを蘇生させて次ターンに「のろい」の餌食にしたりとやりたい放題。
ここまで書き連ねてみるとあれ?ナツメのスリーパー
意外とやるんじゃね?ってお思いになる方もいるかと思います。
そうなのです!
机上の空論ではナツメのスリーパーさんはやるお方なのです。
汎用性に富んでいて、相手から周知されていない。それ故、奇襲に長けているのです。
「ふりこののろい」も、相手のバトルポケモンにダメカンがいっぱい乗っていたら一発で倒せる可能性もあるんだからね!
わざ性能には文句言わない、せめて逃げるコストが1であれば・・・。
お化け屋敷スリーパーよ、もう少し体を絞って身軽であればだな・・(ごにょごにょ)
・ゴース(闇、そして光へ)
わるいゲンガーの「ふかいねむり」の恩恵を受けるため採用したカードです。
元々てぃらくん型はこのゴースのみの採用でしたが、あさりさんはこのゴースを3枚、そして化石の秘密のゴースを1枚採用しています。
オフ会の時のデッキ紹介では4枚目を所有していなかったからとお答えしましたが、やはり1ターンキルが怖く、チキった結果です。
HP40と50じゃえらい違いなのです。さすがにプラスパワー3枚は来ないと思いたいのです。
1エネで眠り確定、逃げるコストなしとたねポケモンにしては優秀の部類であり、度胸がある人はこちらに統一してもいいかもです。
・ゲンガー(化石の秘密)
このデッキのキーとなるカードです。
わるいゲンガーで与えられるダメージは30。
HPが50のポケモンに対して「ひきずりこむ」を2回行ってきぜつさせるとしたら、どうしても10ダメージ多く与えてしまう、つまりはロスしてしまうのです。
そんな時、生かさず殺さずを徹底してダメカンをばらまき続けるか・・・。
そんな悩みを解決してくれるのがこのゲンガーです。
後述するタケシのゴルバットとも相性がよく、殴ろうと思えば30+ベンチに10ダメージを振ることができ、フィニッシャーとしての役割も十分に果たせます。
組んでみて、このデッキはいかにしてゲンガーを立てられるかが勝敗を分けると思いました。
・わるいゲンガー(闇、そして光へ・・・)
このデッキのアタッカーです。
ナツメのスリープを介して最速2ターンで準備を完了することができたら殴りにいきます。
このデッキは率先してサイドカードを取りにいきません。
そのため、「ひきずりこむ」をどの相手にどのタイミングで使用するかがポイントになります。
わるいゲンガーを使うプレイヤーはお相手のベンチにベイビィポケモンが出るときぜつに持ち込み、サイドを取得しますが、このデッキではベイビィポケモンは化石ゲンガーの「のろい」もしくはタケシのゴルバットで倒しにいきます。
お相手がやられてきついと思うことを逆算して「ひきずりこ」み、展開を好きにさせないように意識します。
「ポケモンぎゃくしめい」デッキはしょうがないにしても、「ポケモンいれかえ」と「ワープポイント」が2枚以上採用されているデッキはあまり考えつかず、大体が「ふうせんのみ」もしくはドードリオの「にげるサポート」頼りだと思いました。
主流になりつつある「にげるサポート」を腐らせるという狙いもあったりなかったり。
現行のプレイヤーの方は夜ルガルガンGXの「ブラッティアイ」+眠りわざでロックされていると思っていただければ。
ちなみにこの戦術は、日本代表決定戦のヨネダタクヤさんの試合を見て閃いたものです。
・ミュウツー(拡張シートプロモ)
てぃらくんのアイディアその1です。
わたくし自身、このミュウツーには辛口評価を降しており、読み飛ばしてしまうほどでしたが
てぃらくんに使用されて意識が変わりました。
もう一度言います、エネルギーを移し替えることができるのです。
つまりはエネルギーがトラッシュにいかないため、エネルギースタジアム(闇、そして光へ)やバクフーン(neo1)でリターンすることなく、場に居続けることができるのです。
例えばそう、今回のビクトリーポイントの恩恵で増えることが予想されたムチュール(neo2)とか。
ダメージを与えるわざが使用できないポケモンに重ねていくことで、擬似的にリムーブ効果を与えることができ、相手は困ることになるのです。
これがフシギバナ(第一弾)やエネルギーサーキュレート型のカメックス(第一弾)のデッキに当たったらお手上げですが、おそらく今回の環境はカメックスはいたとしてもエネルギーサーキュレートポケモンセンターは積んでいないだろうと判断しました。
また、「テレキネシス」についても、わるいゲンガー(闇、そして光へ)や後述するタケシのゴルバット(リーダーズスタジアム)でダメカンをばらまいた相手にとどめを刺すフィニッシャーの役割を担うことができます。
後述するタケシのゴルバットの進化前のお姿。
HP30とHP40で共に逃げコスト0。
そうすると必然とHP40のを選択したくなるのが世の情けですが、
あさりさんはテストプレイを通じて、「しらせる」のわざが思っていた以上にこのデッキにマッチしていることに気がつくのです。
皆さんは自分でデッキを使用していて、ドローソースが来ない、
たねポケモンが来ないと言った不満を感じたことはないでしょうか?
このデッキはまさにドローソースが来ず、展開できないという不満を抱えていました。
しかしながら、オーキドはかせ4ウツギはかせ4マサキ3クルミ3とオーソドックスな枚数を採用しています。
極めつけはパソコン通信。ビクトリーポイントを割いてまで採用しているのに、事故を起こす時はひどく起こす。これはおかしい。
何かを抜いてドローソースを増やす?しかしそうすると他が薄くなってしまい負け筋になってしまう・・・。
途方に暮れていたあさりさんの前に現れたズバット(タケシデッキ)。
本当にどうしようもない時はゴースなりを犠牲にしつつ、「しらせる」でドローして引っ込んでいく。
→お相手は必然的に突風を使ってズバットを倒しにいく。
→ゴースが倒されない。
このように注意をタケシのズバットに向けることもできるのです。
もちろん、「しらせる」効果とドローで2枚カードに触れることができるため、事故も起こらず、展開の選択肢が増えるのです。
余談ですが、オフ会本戦ではこのカードに救われました。採用してて本当に良かった!
てぃらくんのアイディアその2。
つまりは相手の展開を許さず、じわりじわりと追いつめて最終的に勝ちを拾うという戦術です。
てぃらくんとの調整を経る中で、てぃらくんの見ている戦術とわたくしの認識にズレを感じました。
眠らせている間にどう展開するか、そもそもここまで眠りに固執する必要があるか。
この辺りからベンチ狙撃の戦術に着目し、ライチュウ(化石の秘密)とか研究していました。
ある時から、わるいゲンガーがバトル場に出ると、
お相手がエネルギーを分散させて貼る習性を発見します。
おそらく無意識でにげるコストの蓄えのために分散させていたのかと思いましたが、ここであさりさん、閃くはスターミー(目覚める伝説)の存在。
スターミーのわざは基本エネルギーを1種類指定して、そのエネルギーがついているポケモンに20ダメージを与えるというもの。
これによってサイドカードを一気に取って勝ちですありがとうございましたをしたら気持ちがいいに決まっているのでございます。
正直ノーマークだったこのカード、当初1-1の採用でしたが、あまりにも学習装置+エナジーサポートの相性がいいのと、テキストを知らない方が警戒してくれるおかげで一躍切り札になりました。
わるいゲンガーでダメージをばらまき、ゲンガー(化石)でダメカンの数を調整して、ベンチを含めたお相手のポケモンを残り10とする。
そして「かいてんひこう」でフィニッシュ。
タケシのゴルバットのわざがどれもどの基本エネルギーでも使えるのが便利で、序盤は壁兼20ダメージを与える役割も担えるのです。
現行でいうところのカプ・コケコが同等のわざを所有しており、グソクムシャデッキの相方としてかなりの確率で採用されています。
カプ・コケコとタケシのゴルバットで大きく違うのは逃げるコストの有無。
やっぱりね、ノーコストで逃げられるって強いと思うの。
・パソコン通信(第一弾)
手札をコストに山札から好きなカードをサーチできるカード。
大きなオフ会で事故負けしたくないのと、他にビクトリーポイントを割けるカードがなかったので採用しましたが、結局「あれば便利だけどなくても良かったカード」感が否めなかったです。
オフ会を終えた今、振り返ってみるとバリヤード(拡張シート)の採用を重視すべきだと思いました。
利点としてはピン指しの「ポケモン育て屋さん」をサーチできることです。
いや、でもそれも厚くすればいいだけ・・・うーん。
・ロケット弾の爆発ジム(闇からの挑戦)
「のろい」用のダメカンを多く用意するために採用。
「ひきずりこむ」できぜつに持ち込める圏内に入れつつ、ベンチのポケモンを「のろい」できぜつさせるため、エネルギースタジアムを割るために2枚採用しました。
・夜の廃品回収(R)
こちらもてぃらくんのアイディアをパクりました。
正直、ここまで厚くしなくてもいいかなとも思いましたが、この3枚採用でオフ会本戦救われたからわからないものです(しみじみ)
ダメカンばらまく→長期戦になるため、厚めの採用で間違いありませんでした。
・エネルギーリムーブ(第一弾)
対ミラーやネルトプス、ニューラを見るのに採用しました。
特殊エネルギー環境であると予想していたため、この採用は正解だったかと思います。
【終わりに】
デリバード含む60枚すべての採用理由が言えるほど、オフ当日までに仕上げた気でいました。
リザバナ、マイン速攻、ベトン、ネルトプス、タケキュウ型etcどのデッキが来ても対応できるまでに仕上げた気でいました。
ここまで熱を上げて構築したからこそ、今でも悔しさが残っているのが正直なところです。
それだけ、わたくしはナツメのスリーパーというカードを経て勝てるデッキを考察いたしました。
改めて、この夢みたいなデッキの制作に携わってくれたてぃらくんに感謝の意を表すとともに、今後もテーマ対戦会が開かれる暁には、また奇をてらったデッキで参戦したいと思います。
そして、この記事を読んでくれたみんな!
魍魎の匣面白いぞ!!ぜひ一度見てみてくれ!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。