ジト目のレアコイルちゃん!

レアコイルの磁力線を利用して、パソコンのデータを破壊する事件が多発しているという。

やみのちからゲンガーデッキ

【公式大会では日の目を見ることができなかったカードにスポットを当ててみよう】のコーナー。
第2回は【ゲンガー(プロモ)】にスポットを当ててみました。


ゲンガーは拡張シートの通信進化キャンペーンにより入手できたプロモーションカードです。
入手方法がマイナーだったのと拡張シートが販売されている場所が限られていたこと、
一時期に比べてポケモンカードの人気がなくなってきたことから周りで所有している人は
いませんでした。
自分はコレクター寄りでカードを集めていたため全種類手に入れましたが、
1枚ずつしか持っていませんでした。

加えて、当時の公式大会ではプロモーションカードにレギュレーションが割り振られており、
対して強力ではないプロモよりも確実に戦況を有利にできるカードを優先するため、
見向きもさせませんでした。


旧裏が生産終了してかなり経過しますが、ゲンガーデッキのレシピはインターネットで検索しても
なかなか見つからず、発見できてもADVとの合作でした。それでも貴重なデータになるのですが。
ちなみにこのデッキを10年以上付き合いのある友人に紹介したところ、
当時は珍しい店舗大会を頻繁に行っていた店で見たことがあるとのこと。
その人は関東大会でも上位に入賞していたとのことだったので、
自分ももう少し大会に参加しておけば…とちょっぴり後悔。


そんな研究が進んでいないゲンガーをここ半年ほど使用し、
ある程度の手ごたえを感じたのでここに紹介したいと思います。
ちょくちょくゲンガーを取り上げてくださった
スイカさんや、場外退場デッキに興味のある旧裏勢に捧げます。
関東オフで話題に上がった現行の新殿堂ランクに対応したレシピが拡充され、旧裏人口が増える事を期待しています。

※レシピを記入するに当たり、
えれめんたるぶらすと様レインボージムWeb様の記述を
 参考にいたしました。
この場を借りてお礼申し上げます。



ダークフレイムマスターデッキorやみのちからゲンガーデッキ(新・殿堂ランク(全カード対応Verβ)版)
(※ ★が殿堂ポイントを表しています)

ポケモン
ゴース(化石の秘密)×4
ゴースト(化石の秘密)×1
ゴースト(拡張シートおんねん)×1
ゴースト(拡張シートポルターガイスト)×2
ゲンガー(プロモ)×4
コダック(化石の秘密)×2 ★★
ブビィ(Neo1)×1 ★★
コラッタ(ロケット団)×1

計:15枚


【トレーナー】
オーキドはかせ×2
マサキ×4
マサキの転送装置×4
クルミ×3
ナツメの眼×4
エリカ×4
カスミのいかり×2 ★★
スパイ作戦×1
マチスの交渉×3
礼儀作法×1
夜の廃品回収×2
ポケモン回収×1
突風×1 ★★
せまいジム×1
にせオーキドはかせ×1
ロケット団参上!×1
リサイクル×1
退化スプレーHYPER×4

計:41枚


【エネルギー】
超×4

計:4枚
 

【殿堂ランクの割り振り】
  

 

殿堂ランクは初ターンからトレーナーロックを行い、相手に余計な展開をさせないためにコダックを。
また、この手の特殊能力に依存するデッキの天敵であるベトベトン(化石の秘密)を筆頭に、
ロックさせた時に解除するためのブビィ、
ベトベトンないしベトベターをきぜつに追いやるために突風を投入。
そして、最速3ターンで決着をつけるためにドローを途切れさせないために
カスミのいかりを採用しました。


【主な動き】
1ターン目でドローソースをブン回し、バトル場にコダックを置きベンチにゴース4体準備し、
ずつうによるトレーナーロック。
2ターン目でベンチのゴースをすべてゴーストに進化させ、
ゴーストに超エネルギーを貼ってトレーナーロック。
3ターン目でゲンガーに進化し、特殊能力「やみのちから」により手札に戻させます。
その後、ナツメの眼で手札交換を行い、ゲンガーは退化スプレーHYPERによりゴーストへ退化。
相手のバトル場が1体ならばゴーストのわざ「ポスターガイスト」もしくは「おんねん」できぜつにして、
相手の場がからっぽによる勝利を狙います。

このデッキのコンセプトはポケモンロスに持っていくことです。
最近だと巨大植物の森ダーテングがまさにそれです。
あのデッキは最速1ターン目で再現できちゃう壊れ具合でしたが。
このゲンガーをくみ上げるにあたっては、ねつぼうそうポリゴンわるクロゴースを参考にしました。
しかし最終的なコンセプトが異なるため、テストプレイでは事故ることが多々ありました。


例えばナツメの眼を使用するタイミングです。


ナツメの眼はお互いのプレイヤーの手札を山札に戻して山札をシャッフルし、
その後戻した枚数を山札から引くカードです。
これによって手札をリフレッシュして、新たなドローソースやゴース、ゴーストを手に入れる目的です。

2ターン目までに手札にゲンガーや退化スプレーHYPERがかさばる時が事故です。
特に退化スプレーHYPERはオーキドはかせでトラッシュに送ってしまうと、
回収手段がリサイクルに限られてしまい、「やみのちから」が使える回数が減ってしまいます。
回数が減るということはこのデッキでは負けを意味します。

リサイクルの期待値、ポケモン回収の効果を抜かせば最高で2ターン8回使える「やみのちから」。
これをいかに早く、そして上手に使うことが望まれます。


【カード個別説明】
・ゴースト(化石の秘密 拡張シート緑)
 


ゴーストをこの3種類にしたのも意味があります。
まずは拡張シートゴースト。
2ターン目に超エネルギーを貼るのはまずここなのですが、
どのゴーストに貼るかは状況によって変わってきます。


それは「サイドカードの枚数」です。


サイドカードが2枚以上引けているなら「おんねん」ゴーストに、
それ以下ならば「ポルターガイスト」ゴーストに。
このデッキにドローソースとして採用されているカード「マチスの交渉」は、
サイドカードをお互い1枚ずつ獲得するか否かを問い、
OKならば双方サイドカードを取得し、NOならばカードを1枚ドローするというもの。

つまりOKならばカードドローとともに「おんねん」のダメージが向上して、
NOならただのドローソースとなるのです。
事前にロケット団参上!を使用しておけば相手も交渉に応じてくれる可能性が上がると思います。
もしも相手が交渉により引いたカードがベトベトン等こちらの計画を砕くものであるならば、
速やかにナツメの眼を使いましょう。


サイドカードに枚数を減らすことができなかった場合には、通常通り「ポルターガイスト」ゴーストへ。
コダックの「ずつう」によるトレーナーカードロックやエリカによる双方のドローで手札の枚数が多くなりますので、
1エネルギーで多大なダメージを与える事が可能です。


化石の秘密ゴーストは逃げるコストがかからないため採用。
2ターン目ないし3ターン目でコダックがきぜつしてトラッシュにいった場合、
何かしらポケモンをバトル場に出さなければなりません。
その際、ダメージ量が不確定なままでゴーストを出し、
「やみのちから」などの目論見が夢と消えた場合、
エネルギーを捨てて逃げるのでは効率がよくありません。

一応、ブビィやコラッタもにげるコストがかかりませんが、
せまいジム等でベンチにいなかった場合を想定すると、1枚くらいは必要かと思います。
どうせわざを使うゴーストは1体いれば十分ですし。


・ゲンガー(プロモ)


このデッキの勝利を握るキーカードにして今まで研究が進んでおらず謎が多いカード。
わざ自体はねむりorこんらんという異常状態には確実にできる「サイコホラー」ですが、
3エネで30はダメージ量としては少ない部類。
サイコホラーを使うことになったらいよいよ窮地に陥っている時でしょう。
特殊能力の「やみのちから」はコインを投げて表ならば、相手の場のポケモンを1体選び、
持ち主の手札に戻すというもの。
使用感想はコイントス次第としかお伝えできませんので、ここでは手札に戻すポケモンの順番を。


まず個人的に優先すべきなのがベイビィポケモン
エネルギーがついていようといなかろうとほぼ確実に最大2枚しか手札に戻すことができませんが、
やはり脅威なのがベイビィ判定。
相手のポケモンを1体にできても、せっかくのベイビィ判定で失敗しては元も子もありません。
ここは素直にベイビィを戻して、山札にも戻しちゃいましょう。


続いては進化ポケモンもしくは大量のエネルギーが付いているポケモン
これは単純に相手の手札が増える→ナツメの眼によってトレーナーカードに化ける→
ダメージ量↑が狙えるのです。

いくらエリカが入っているのはいえ、そこまで相手もお人よしではありません。
ポケモンがきぜつしないダメージを計算してドローしてきます。
そのため、いかに多く手札を持たせることができるかが勝つためのカギになるのです。

これ以降は相手ポケモンのHPと相手の手札と相談してどれを戻すかを決めていってください。
なるべくHPの低いポケモンを残していくとよいでしょう。


コダック(化石のひみつ)

いわずもがなトレーナーロック要員。
初ターンから「ずつう」を使うためになんとしてもドローしてください。
ドローソースを駆使して引けなかった場合には、最悪「礼儀作法」で呼んできます。
大体持って3ターンですので、なるべく2体目のコダックを手札に温存しておくことをお勧めします。

ただし、ブビィコラッタと重なって礼儀作法が使用できない(→ゴースにアクセスできない)時は
速やかにトラッシュに送ります。
その際は「夜の廃品回収」で回収するもよし、しないもよし。
 

・ブビィ(Neo1)

何の因果か2ターン目に相手がベトベトンを立ててきた場合を想定して投入。
わざ「モクモク」はわざ使用時に進化していたポケモンの特殊能力を1ターンの間
効果をなくすというもの。
つまりベトベトンの特殊能力「かがくへんかガス」を無効にして、
ゴーストをゲンガーに進化させてしまえば「やみのちから」が使えるというもの。
これを使えばベトベトンも(一時的に)怖くなくなります。
大体ベトベトンは各デッキ1枚しか入っていないため、
山札に戻してしまえば恐怖が薄まるというものです。少しだけだけど。

あとはプテラとか地味に嫌なロックカード対策、ベイビィによる壁役等々活躍できる場があります。
 

・マサキの転送装置(Neo1 イントロパック)

ドローソースで山札からキーカードを限りあるターンの内に引き、
場に置く必要があるため多めに投入。
マサキのメンテナンスはコイントス次第ですので過信できませんが4枚ドローできるのは大きいです。
コインの調子が良すぎるとそれはそれで山札切れを起こして負けるので注意が必要です。


・エリカ(ジム拡張1 エリカデッキ)

お互いが3枚までカードを引くことができるカード。
相手がミラーでない限り、3枚フルで引きましょう。
ただ、相手も3枚まで引けるということはポケモンの数が増えてしまうことにつながりますので、
なるべく2~3ターン目に使うようにしましょう。
もしも引かせすぎてしまった場合には後述する「にせオーキドはかせ」を
使って相手の手札を7枚まで減らしましょう。
 

・ナツメの眼(ジム拡張2 ナツメデッキ)

このデッキにおけるキーカードその2。
このカードで相手の手札を交換してトレーナーカードの枚数を増やしてもらうのが狙い。
そして、こちらの手札が退化スプレーHYPERやゲンガーで溢れた時に、
ドローソースに変化させる狙いも。


このカードは便利すぎるが故、1ターン目に使いすぎてしまうことがしばしば。
そのため、1~2ターン目に使う場合は、
もうドローソースが手札になくドローソースを手に入れたい場合にしましょう。
調子に乗ると勝ち筋を失いかねません。
 
   
・退化スプレーHYPER(Neo2)

ご存じ1退化できるカード。ゲンガーをゴーストに退化させて
次のターン再度進化させるのに使います。本デッキのキーカードその3。
夜の廃品回収で山札に戻すことができず、「リサイクル」でしか回収できないため、
安易に捨てないことが必要です。

そのため、オーキドはかせを使う場合には事前に「クルミ」で山札に戻し、
「カスミのいかり」では優先的にこのカードを選択します。
いかに退化スプレーHYPERと上手に付き合うか。
究極の問題と付き合いながら対戦してみてください。

退化したターンは同じポケモンを進化することができないため、
次ターンに備えて退化させておくようにしましょう。
ゲンガーがぽつねんといても正直役に立たないのです…。
     

・カスミのいかり(ジム拡張1 カスミデッキ)

このデッキでは手札に加えておきたいカードは
退化スプレーHYPER>ナツメの眼>ドローソース>その他になります。
ゲンガーラインやエネルギーは夜の廃品回収で回収が可能になるため、
退化スプレーHYPERとナツメの眼を優先して手札に加えます。

山札を上から7枚見て好きなカードを手札に加えるため、デッキ圧縮&ドロー加速が可能になります。
殿堂ランクがかかっているカードですが、他にドローソースにめぼしいものがない
(マサキのメールなどなど)のと殿堂ランクを使うカードが見当たらないため採用しました。
ここに辿り着くのに紆余曲折ありましたがデッキ回りが安定した気がすると個人的に思います。



・スパイ作戦(ジム拡張1 マチスデッキ)

ドローソース役と手札にダブったゲンガーやオーキドはかせの埋葬、
そして相手の手札を見てトレーナーカードを何枚所有しているかを確認する手段です。
もしくはベトベトンがないかを確認して、その後はナツメの眼で手札交換に持っていきます。
礼儀作法を使いたいがために用済みのコラッタコダックを捨てる事もしばしば。



・せまいジム(ジム拡張1)

スタジアムカードです。ここも結構悩みました。
当初はポルターガイストで確実にきぜつに持っていくためにロケット団の爆発ジムを
使用していましたが、特に可もなく不可もなくのために変更。
続いてエネルギーを絞っているためからエネルギースタジアムに変更。これも可もなく不可もなく。
そこで、相手が5体フルでベンチにポケモンを置いてきた時用にせまいジムを採用しました。

使い心地は可もなく不可もなくなのですが、ベンチを圧迫するデッキのため、
ダメージを負ってベンチに逃げたコダックやめぼしいカードをわるふざけして回収し終えた
コラッタなどを回収するのに使います。
現環境で言うパラレルシティをイメージしていただければわかりやすいかと。


ポケモン回収(第一弾)

使用済みのコダックコラッタ、バトル場で逃げられなくなったゲンガーを回収するのに使用。
あれば便利だなあ程度に感じるカードですが、ないと苦労するなんとも悩ましいカード。


・にせオーキドはかせ(第一弾)

エリカで相手にドローさせすぎた時や、トレーナーロックが解けて相手がトレーナーカードを
無理くりに使い、手札の枚数が少なくなった時に7枚にするために使用。
ごく稀に相手の山札切れを担う役割を持っていて、デッキデスを狙うことができたりもします。



・リサイクル(化石の秘密)

5枚目の退化スプレーHYPERやナツメの眼、ドローソース切れでピンチの時にエリカ等を戻すなど
用途は様々。
コイン頼りのため過信せずに表が出ればラッキー程度に。



クルミ(Neo1)

オーキドはかせを使う前にトラッシュに置きたくないカードを戻すために使用。
退化スプレーHYPERは来る時に備えて山札で寝ててもらいたいのです。



・突風(第一弾etc)

天敵ベトベターを見たら速やかに駆除しましょう。

【採用を見送ったカード】
ロケット団の暗躍(Neo4)
相手の手札を見て好きなカードを山札に戻してシャッフルし、カードを2枚ドローさせるカード。
ピンポイントでたねポケモンなどを戻してカードを引かせて、
トレーナーカードならダメージがアップするという算段。
面白いカードではあるのですがデッキスペースがなく、泣く泣く断念。
イカさんからもアドバイスいただいているため、
スペースが見つかったら投入したいなあと思っています。面白いカードではあるんですけどねえ。


・ゴース(拡張シート)
殿堂ランクが余り気味の時に採用を検討。
結局カスミのいかりになりましたが。



ポケモンぎゃくしめい(Neo1)
突風とポケモンいれかえが同時にできるため、
相手の場のベイビィをどかしてコダックのずつうを確実に持っていくことができます。
こちらもデッキスペースとの兼ね合いで突風に化けました。


・エリカのピクシー(ジム拡張1)
進化して役目が終わったゲンガーを戻して再度進化を狙うことができますが、
エリカのピクシーが場に出ている時点でかなり詰んでいる局面だと思うのです。。。


・マサキのメール(Neo4)
BW環境でいうじてんしゃ。
手札の消費が激しいデッキと思いきや、退化スプレーHYPERがもたつくデッキのため
ドローできることが少なく断念。
【使用感】
コイントスに左右されることは否めないが、ワンショットでゲームの勝敗を決める面白さや
ドローする時のドキドキ感や疾走感を味わうことができる楽しいデッキに仕上がりました。
ポケモンロストデッキはピジョットポケモンジャングル)やわるいカイリキー(ロケット団)、
エリカのハクリュー(ジム拡張1)がありますが、環境に一石を投じることができる出来だと思います。

もちろんゲンガー自体、オークションでも3000円近くするため
なかなか手が出せないカードであります。
しかしデザインがかっこいいですし、使ってみると使用感もまずまずのため、
是非一度使ってもらいたいカードです。
特に相手が手塩にかけて育てたポケモンを手札送りにした時の爽快感を体験していただけたら幸いです。



最後にわるクロ仕様のゲンガーデッキを載せておきます。
このデッキは当初使っていたデザインなのですが、ドローソースをクイズに依存しているため、
こちらの予想通りにカードを引くことができず、よく手札事故が起こりました。
わるいゲンガーはベトベトンがベンチに出た時用に投入していました。


ポケモン
ゴース(化石の秘密)×4
ゴースト(化石の秘密)×1
ゴースト(拡張シートポルターガイスト)×3
ゲンガー(プロモ)×4
わるいゲンガー(Neo4)×1
コダック(化石の秘密)×2 ★★
やさしいゴルダック(Neo4)×1
コラッタ(ロケット団)×1

計:17枚


【トレーナー】
パソコン通信×1 ★★
マサキ×4
マサキの転送装置×4
ナツメの眼×4
エリカ×4
エネルギーリムーブ×2 ★★★★
カツラのクイズその1×1
カツラのクイズその2×1
ポケモン性格判定×4
マチスの交渉×2
礼儀作法×1
夜の廃品回収×1
ポケモン育て屋さん×2
ロケット団の爆発ジム×1
ロケット団参上!×1
リサイクル×1
退化スプレーHYPER×4

計:38枚

【エネルギー】
超×5

計:5枚


最後までお読みいただき、ありがとうございました。